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2012年11月29日(木)

121124-29 [《変容の対象》]

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11月は幾分おかしな月だった。

上旬は数年ぶりではないかと思えるような良い集中力に恵まれた。その間に《Amorphous ring II》('10)の楽譜制作を概ね進めることができた。深夜にコーヒーもよく飲んだが身体もついて来てくれて静かな気持で作業を進めることができた。

そんな幸福な時間はあっという間に過ぎ去って、中旬は寝る前にたくさん食べたハッカ糖が祟ったのか胃痛で真夜中に目が覚めたりもした。軽い頭痛も多少疲れが残っているためだろう、などと思える範囲でいつもと変わらないが、上旬の作業量に比べたら全く話にならない集中力の中、気分よく日々の出来事を楽しんだりもした。夜は24日本番の準備のために処理の可能性を考えたりしていた。

17日は合唱の練習日でまったく上手く歌えず悔しかった。声もガラガラになった。その日の夜には砂丘館で山内桂さんのソロライブを観に行くことができた。会場に来ていた藤井友行さんは、帰り道に「最近は音の帰る場所(音はどう返るのか)が気になっていて、、」と言われていたのが印象に残っている。上手く答えられなかったけれど、その日体験した山内桂さんの音は、普段山内さんが接している場の空気をそっとこの新潟に持って来るようなものと聴こえ、その印象の不思議さについて話をしたように思う。

帰りの車でトルコの民族音楽を聴いた。学生の頃に買ったCDだったが、これほど良く聴こえたことはなかった。音律について考えもした。


まっすぐに音楽そのものと思えるような表現に触れ、こうして、自分が24日に向けて準備しているものが、雑念ばかりのもののようにも思えてしようがなかった。

その後、一日一日がなんだか早くなる。晩酌などもしてみる。ビールがおいしいようにも思えてくるが、後ろめたさのようなものが少しばかりついてくる。

ハリー・パーチのドキュメント動画をネットで偶然見つけたので少し観た。やはり調律とその扱い方について考えた。

23日までには演奏の方針も立ち、プログラムもほとんど出来上がる。楽曲の構成は当日まで迷うことにする。
24日の朝、濱地潤一さんから変容の返信があり、メールには今日の演奏の励ましの言葉が添えられていた。ありがたく受けとり、移動の車の中では先月《変容の対象》2011年版の初演を弾いてくださった石井朋子さんから送っていただいたCD、Trio Bellegarmoの「Rachmaninov: Trio Élégiaque」を聴きながら移動した。

行きの高速道路を走っていると、右手に見える町の上に渦巻き状の雲が見え、おそらく気流の渦がこれから雨になって町に降り注ごうとしているところのようだった。高速道路でなければ路肩に車を止めて写真でも撮ったかもしれないが、撮らない事がむしろ贅沢なのだと思えるような静かな気持にもなっていた。その螺旋の雲は、寝不足でまぶたがこぼれ落ちそうな時を連想させた。その日の大気は寝不足であった。

新発田でイトウチアキさんと合流して会場に向かった。チアキさんは千葉県出身だが、ご先祖様が新発田で家族写真を撮影していたことの縁が巡り巡って約3ヶ月前から本格的に新発田に住みはじめた。

車中では音楽の言語性についてのお話が印象的だった。ハワイの大学で学ばれているようで、専門は言語学なのかしら。新潟は寒いですね、と仰っていて確かにこの日は風も強く寒かったけれど、これからもっと寒くなりますよと笑って正直に答えた。チアキさんにとっては今年がはじめての新潟の冬ですか、と質問すると、はい、その質問はなぜかみんなに聞かれます、と仰っていた。

昼食をとってから、会場で挨拶をし、機材を取りに駐車場まで2人で向っていると、向こうから池田泰教さんとウエヤマトモコさんが歩いてこられた。大垣からわざわざ来られたのである。感激して挨拶をする。イトウさんを紹介するとウエヤマさんが「では、はじめての新潟の冬ですか」と質問されていた。

リハーサルで音質の気になる部分も調整できたので、こころ静かに本番を待った。主催の星野真人さんをはじめ、スタッフに笠原香織さん内山朋子さん、カフェに山倉あゆみさん、会場音楽に藤井友行さん+笠原円秀さんと僕のなかで非常に心強く思っている方たちががっちり固めているイベントだった。楽しくないわけはなかった。お客さんにも知っているだけでも、レコ研の方がた、本番前のマッキーさん、山倉くん、田口君、画廊fullmoonの越野さん、大垣から池田さんウエヤマさん。父。その他、はじめて見るが目つきの鋭い若者達が集まっていて感慨深かった。

本番前は珍しくコーヒーを飲み、心静かに本番を終え、終わってからもう一杯いただいた。
コーヒーとあらかじめ用意したサウンドファイルを使ったという意味で、今回の演奏はここ数年自分の中で禁則になっていたものをいくつか破ったことになる。

サウンドファイルの使用を許したのは、今年作曲発表したマリンバと室内アンサンブルのための《氷中フロレット》からの要素の引用、それをどのように展開するかを考えてきたためでもあった。《無題2》という室内アンサンブルのための小品を6月に録音し、その音源を加工して組み上げたものを主に使用した。録音に参加してくれた、クラリネットの伊藤めぐみさん、櫻田はるかさん、オーボエの山口裕加さんにはあらためて感謝をしている。
"音の返る場所、、"


その後は出演者と会場の様子に対してできるだけシャッターを切るようにした。正直なところまだ何が良いのか、何が撮れているかその場では分からない。配慮したつもりでも存在がうるさかったかもしれない。


終演後、好青年が声をかけてくれた。聞くと先月の《変容の対象》2011年版の初演を聴いてくれたのだという。ありがたいことだなと思った。作曲を勉強しており、コンピュータ音楽にも興味があるそうで、協力できる事はしてあげたいなと思った。

搬出後、打ち上げには最初だけ参加して、笑顔で別れ、池田さんウエヤマさんと合流した。そこでは、(******うまくまとめられないので余白に。その後にも繋がる有意義な時間だった ******)。
終始上気して話し合った。


深夜にラフマニノフのトリオを聴きながら帰路についた。寒い新潟の冬にもとてもよく寄り添ってくれる響きだと感じた。



こうして支離滅裂なキーワードや感情が現れてはどこにも執着せず、枝葉を延ばしていくのみ。充実した幸せのひとつかもしれないが、これは同時に地獄の一形態かもしれないな、と想像してもみた。

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Posted by shimaf at 19時00分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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