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2012年11月29日(木)

121124-29 [《変容の対象》]

画像(320x213)・拡大画像(800x533)

11月は幾分おかしな月だった。

上旬は数年ぶりではないかと思えるような良い集中力に恵まれた。その間に《Amorphous ring II》('10)の楽譜制作を概ね進めることができた。深夜にコーヒーもよく飲んだが身体もついて来てくれて静かな気持で作業を進めることができた。

そんな幸福な時間はあっという間に過ぎ去って、中旬は寝る前にたくさん食べたハッカ糖が祟ったのか胃痛で真夜中に目が覚めたりもした。軽い頭痛も多少疲れが残っているためだろう、などと思える範囲でいつもと変わらないが、上旬の作業量に比べたら全く話にならない集中力の中、気分よく日々の出来事を楽しんだりもした。夜は24日本番の準備のために処理の可能性を考えたりしていた。

17日は合唱の練習日でまったく上手く歌えず悔しかった。声もガラガラになった。その日の夜には砂丘館で山内桂さんのソロライブを観に行くことができた。会場に来ていた藤井友行さんは、帰り道に「最近は音の帰る場所(音はどう返るのか)が気になっていて、、」と言われていたのが印象に残っている。上手く答えられなかったけれど、その日体験した山内桂さんの音は、普段山内さんが接している場の空気をそっとこの新潟に持って来るようなものと聴こえ、その印象の不思議さについて話をしたように思う。

帰りの車でトルコの民族音楽を聴いた。学生の頃に買ったCDだったが、これほど良く聴こえたことはなかった。音律について考えもした。


まっすぐに音楽そのものと思えるような表現に触れ、こうして、自分が24日に向けて準備しているものが、雑念ばかりのもののようにも思えてしようがなかった。

その後、一日一日がなんだか早くなる。晩酌などもしてみる。ビールがおいしいようにも思えてくるが、後ろめたさのようなものが少しばかりついてくる。

ハリー・パーチのドキュメント動画をネットで偶然見つけたので少し観た。やはり調律とその扱い方について考えた。

23日までには演奏の方針も立ち、プログラムもほとんど出来上がる。楽曲の構成は当日まで迷うことにする。
24日の朝、濱地潤一さんから変容の返信があり、メールには今日の演奏の励ましの言葉が添えられていた。ありがたく受けとり、移動の車の中では先月《変容の対象》2011年版の初演を弾いてくださった石井朋子さんから送っていただいたCD、Trio Bellegarmoの「Rachmaninov: Trio Élégiaque」を聴きながら移動した。

行きの高速道路を走っていると、右手に見える町の上に渦巻き状の雲が見え、おそらく気流の渦がこれから雨になって町に降り注ごうとしているところのようだった。高速道路でなければ路肩に車を止めて写真でも撮ったかもしれないが、撮らない事がむしろ贅沢なのだと思えるような静かな気持にもなっていた。その螺旋の雲は、寝不足でまぶたがこぼれ落ちそうな時を連想させた。その日の大気は寝不足であった。

新発田でイトウチアキさんと合流して会場に向かった。チアキさんは千葉県出身だが、ご先祖様が新発田で家族写真を撮影していたことの縁が巡り巡って約3ヶ月前から本格的に新発田に住みはじめた。

車中では音楽の言語性についてのお話が印象的だった。ハワイの大学で学ばれているようで、専門は言語学なのかしら。新潟は寒いですね、と仰っていて確かにこの日は風も強く寒かったけれど、これからもっと寒くなりますよと笑って正直に答えた。チアキさんにとっては今年がはじめての新潟の冬ですか、と質問すると、はい、その質問はなぜかみんなに聞かれます、と仰っていた。

昼食をとってから、会場で挨拶をし、機材を取りに駐車場まで2人で向っていると、向こうから池田泰教さんとウエヤマトモコさんが歩いてこられた。大垣からわざわざ来られたのである。感激して挨拶をする。イトウさんを紹介するとウエヤマさんが「では、はじめての新潟の冬ですか」と質問されていた。

リハーサルで音質の気になる部分も調整できたので、こころ静かに本番を待った。主催の星野真人さんをはじめ、スタッフに笠原香織さん内山朋子さん、カフェに山倉あゆみさん、会場音楽に藤井友行さん+笠原円秀さんと僕のなかで非常に心強く思っている方たちががっちり固めているイベントだった。楽しくないわけはなかった。お客さんにも知っているだけでも、レコ研の方がた、本番前のマッキーさん、山倉くん、田口君、画廊fullmoonの越野さん、大垣から池田さんウエヤマさん。父。その他、はじめて見るが目つきの鋭い若者達が集まっていて感慨深かった。

本番前は珍しくコーヒーを飲み、心静かに本番を終え、終わってからもう一杯いただいた。
コーヒーとあらかじめ用意したサウンドファイルを使ったという意味で、今回の演奏はここ数年自分の中で禁則になっていたものをいくつか破ったことになる。

サウンドファイルの使用を許したのは、今年作曲発表したマリンバと室内アンサンブルのための《氷中フロレット》からの要素の引用、それをどのように展開するかを考えてきたためでもあった。《無題2》という室内アンサンブルのための小品を6月に録音し、その音源を加工して組み上げたものを主に使用した。録音に参加してくれた、クラリネットの伊藤めぐみさん、櫻田はるかさん、オーボエの山口裕加さんにはあらためて感謝をしている。
"音の返る場所、、"


その後は出演者と会場の様子に対してできるだけシャッターを切るようにした。正直なところまだ何が良いのか、何が撮れているかその場では分からない。配慮したつもりでも存在がうるさかったかもしれない。


終演後、好青年が声をかけてくれた。聞くと先月の《変容の対象》2011年版の初演を聴いてくれたのだという。ありがたいことだなと思った。作曲を勉強しており、コンピュータ音楽にも興味があるそうで、協力できる事はしてあげたいなと思った。

搬出後、打ち上げには最初だけ参加して、笑顔で別れ、池田さんウエヤマさんと合流した。そこでは、(******うまくまとめられないので余白に。その後にも繋がる有意義な時間だった ******)。
終始上気して話し合った。


深夜にラフマニノフのトリオを聴きながら帰路についた。寒い新潟の冬にもとてもよく寄り添ってくれる響きだと感じた。



こうして支離滅裂なキーワードや感情が現れてはどこにも執着せず、枝葉を延ばしていくのみ。充実した幸せのひとつかもしれないが、これは同時に地獄の一形態かもしれないな、と想像してもみた。

画像(320x213)・拡大画像(800x533)

Posted by shimaf at 19時00分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年11月25日(日)

121124-25 [福系]

experimental rooms #11->
  搬出&打ち上げ最初だけ->
    池田さんウエヤマさんと合流歓談->
      帰宅2:53

ありがとう。

Posted by shimaf at 03時01分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年11月23日(金)

experimental rooms #11

明日、クッキーシーンなどのライターでもある星野真人さん主催のイベントに参加いたします。

+++++++++++++
2012.11.24 SATURDAY

万代島旧水揚場内2F
「シェアキッチン」
(新潟市中央区万代島4-1)MAP

OPEN 18:00 / START 18:30

TICKET
○メール予約券 ¥2000
○当日券 ¥2500
○新潟県外からの方 ¥1500
(入場時身分証提示)
○18才以下は入場無料!

Live Performance by
FilFla(JP), Minamo(JP), Moskitoo(JP), 福島諭(JP)

チケットメール予約
info@experimentalrooms.com
※お名前と枚数をご連絡下さい
+++++++++++++

会場の万代島旧水揚場には、今年の水と土の芸術祭の出品作品である、吉原悠博さんの映像作品「シビタ」があります。その場所でソロをさせていただくということで、それならシビタに使用した録音音源をメインに処理加工を進める形で演奏をしようと考えて来ました。概ねパッチは完成したので、あとは本番までの気持ちの持っていき方だろうと思っています。

東京からはFilFla(JP), Minamo(JP), Moskitoo(JP), というすばらしい方々で、聴くのを楽しみたいと思います。

また、会場での演奏間の会場音楽は「dj st.giga2 feat. zombienience store」と発表がありましたが、実は藤井友行(fleaongak)さんと笠原円秀(正福寺)さんだと知って一気に盛り上がりました。



明日の演奏で使用する録音のほとんどは、今年録音した《無題2》のテスト録音です。今年の6月にフロリゲン・ユニットの初演をしてくださった木管メンバーの方に再度横浜に集まっていただいていたのですが、

クラリネット:伊藤めぐみさん
クラリネット:櫻田はるかさん
オーボエ:山口裕加さん

極度に加工しますので原型はほとんどとどめません。しかし、細部から全体に至までこの録音なくしては形作れないものでもあります。感謝いたします。




集中の仕方にはいろいろあると思いますが、おそらく明日は一日通してあんまり笑わない感じになるかなという気持ちでいます。でも、こういう時ってうまくいった事あったかしら。

Posted by shimaf at 19時15分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年11月22日(木)

121121-22 [《変容の対象》]

2012年11月21日の朝に今月の《変容の対象》5小節目を書き始める。

同じく21日の夜に電車の中で6小節目まで進める。今月の冒頭文が影響していると思うのだが、自分の中で落としどころがまだ不安定になっているようにも感じる。

言葉の中では濱地さんの冒頭文に対して私がどういう態度を示すか、
言葉の中では具体的な返答を浮かべてみたりする。
しかし、それを五線譜の言語で示す事ができるのか、既にいくつかのストーリーは考えられる物の、どの方向に流れていくのかは現段階では分からない。それに、その態度が明確であっても、最終的に楽想が持つ意味性は変わる可能性もまだ残っていると思う。
それだけ、今月の冒頭文は冒頭文であるが故に楽曲全体を覆い、楽曲全体を見通した際になって沈着される意味、それが最終的にどのように判断されるのか、今月が終わってみないと分からないという部分がまだ多く残されているように思う。

2012年11月22日の朝に今月の《変容の対象》5-6小節目を送った。


http://d.hatena.ne.jp/hamajijune/20121122

Posted by shimaf at 18時45分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年11月21日(水)

121117-18 [《変容の対象》]

画像(320x213)・拡大画像(800x533)

終演後、山内桂さんにお願いして写真を3枚撮らせてもらった。
撮り終わり、ありがとうございます、というと
3、1、2の順で良いと思います。と山内さんがぽつり。

後日写真をみると表情のわずかな変化、その佇まいからしっくり来る物は確かにこの順番かもしれないな、などと思った。(写真の善し悪しは私の技術の限界もあるから端に置くとしても)少なくとも、シャッターを切られるその瞬間にどう対峙したかを記憶し即座に言葉にされた山内さんのそのあり方は、この日演奏された精神ととても自然な形でつながっているように思えた。



2012年11月17日の夜には古町の砂丘館で山内桂さんのソロがあると聞き、足を運んだ。今年は画廊FullMoonの越野さんが中心になっていたようだ。去年、2011年4月11日に画廊FullMoonで共演(オーガナイズはfleaongakの藤井友行さん)、同年11月には再び新潟で演奏されていたがその時はあいにく都合がつかず伺えなかった。藤井さんからはそのどちらもとてもよかったと感想をいただいていたし、今回楽しみにしていた。

会場で居合わせた藤井友行さんとも終演後にどれだけ得難い体験を僕らはしたのかを語りあい帰った。夜道はあいにく、冷たい雨が降っていたがあまり気にならなかった。

実際去年、聴いたときの演奏とはまた質的に異なっていたように感じられた。音と音の狭間には森の葉が風に揺れる音や虫の音などが蘇ってくるような印象があった。どこか映像的な有り様は去年同様とも思ったが、どこかが決定的に変わっているようにも感じられた。

私自身はこのような演奏の域には、まだ到底及ばないと素直に感じたし、無理なくすっと「山内桂」として演奏されたその自然さにとても心が動かされたのは間違いない。
また新潟で演奏してほしい。


++
2012年11月18日に濱地潤一さんより今月の《変容の対象》4-5小節目のサックスパートが届く。

何度か聴いてなじませる。5小節目後半の濱地さんの旋律のアプローチには印象的な香りを感じ、その部分をどう伴奏を付けるかが問われている気がする。
結局この日は答えが浮かばなかった。

雑念のみ。

Posted by shimaf at 01時03分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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