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2012年09月10日(月)

120908 津 田 貴 司 さ ん 来 新 。 [レポート]

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2012年9月8日(土曜日)
13:00集合 (15:30ころ解散予定)
『津 田 貴 司 ワ ー ク シ ョ ッ プ
み み を す ま す a t 新 潟 ・ 鳥 屋 野 潟』


2012年9月8日(土曜日)
19:00開場 19:30開演 (21:00閉演予定)
『津 田 貴 司 / 福 島 諭 ラ イ ブ ・ パ フ ォ ー マ ン ス & ト ー ク
「ふ た つ の 音 風 景 に 耳 を す ま す」』


2012年9月8日、密度の濃い一日が過ぎ去った。時間の流れの感じ方の変化として、これまでにも密度の濃い時間という表現で捉えたことはあったけれども、今回は特に耳の、その解像度の変化と、それと絡み合うように流れていく時間というようなものが確かにあり印象的だったと感じている。

そして個人的には、情報の共有と時間の共有という、以前はほぼ同じように感じていた体験がなんだか少し分離して来ているようにも感じられるきっかけとなるような一日だった。この話はおそらく、先日池田泰教さんの撮影に参加した際に益子を訪れたときの経験とも関わるのでここではあまりうまく書けないかもしれない。
津田貴司さんも益子町と縁の深い方である。


耳の受とる情報、本来その膨大な量の情報から、我々は普段必要なものだけを選び取るようにして生活している。
それをゆっくり時間をかけて音一つ一つに焦点を当てていくと、そこには想像以上に広く複雑な音の風景が広がっていることに気がつくことになる。そしてまた、普段は人がどのように音を聴いているのかについて、向き合うことは難しい。そうした体験を参加者と共に共有できるということがいかに重要で興味深いことであるのか、津 田 貴 司さんがガイドを務めた ワ ー ク シ ョ ッ プ、み み を す ま す a t 新 潟 ・ 鳥 屋 野 潟に参加して、その意義深さを感じることができた。

津田さんが立ち止まり、あちらでこれこれの音が聞こえます、と一言つぶやく。そうするとその音がすっと聞こえてくる。不思議な体験だ。確かにその音はずっと鳴り続けていたにもかかわらず、意識の外におかれていたことに気づくのだ。

一方で、「耳が開いた状態」のままでは日常に戻れない、ゆっくりと戻していきましょう、という時間がワークショップの終わりには設けられていて感心した。

その後、参加者の感想から皆がそれぞれに多くの発見を得ていたことを共有でき、この体験は私だけのものではないという、安堵に似た経験を得た。

ワークショップ後、ライブ会場の画廊FullMoonさんへ移動の車の中で、主催の藤井友行さんが、まだ完全に閉じてはいないですね、耳。というように言ったが、確かにそのようにも感じられていた。普段よりも音が身体にめり込んでくるかのような感覚すらあった。
来るときにかけていたMonkのCDはやめて、「ベートーヴェン ピアノソナタ第30・31・32番」のCDをうっすらとかけながら向かった。


耳はまぶたのように物理的に閉じることができない。

聴き方の解像度は変化する、と仮定して、どのようにその変化と向き合うか。ライブ中にはそのようなことを思った。ワークショップ時の快晴が嘘のように、イベント開始の時間にはものすごい雷雨になり、スタートを少し遅らせることになった。津田さんの演奏中には一時的な停電もあった。その暗闇で津田さんの放つ音が一回くるりと飛んだ。美しい瞬間だと感じた。



私の演奏は、5月に画廊FullMoonさんで濱地潤一さんとの二人展をした際に唯一ソロで演奏した《無題1:氷中フロレットより移植されたもの》を12音平均律ではなく、各音程を12等分する変則的な平均律を扱えるように拡張したプログラムを走らせた。《無題1-2》ということになるだろう。実際に鳴っている音数は5月の時より少ないことはないが、円秀さんは音数が少ないように感じたとおっしゃった。
そう言われてはっとするのだけれど、12平均律から離れた音は、時には倍音/音色と関わるカテゴリーに吸収されて認知される場合もある、のかもしれない。そう考えれば鳴っている音は相対的に減ることになる。
とすると果たしてこれは拡張なのだろうか。


演奏を終了させようとした際には、外で救急車の音が鳴っていた。なんとも言いがたい印象を感じたが、終演後はすっかり忘れて話題にしなかった。



後日、見に来てくださっていた高橋悠・香苗ご夫妻に電車でばったり再会した。嬉しく話してるとその救急車の音のことを悠さんが口にされた。なんだか少し安堵した。




津田貴司さんはじめ、主催の藤井友行さん、画廊FullMoonの越野さん、スタッフの内山さん、おつかれさまでした。ご来場くださった皆様、気に留めてくださった方々、おかげさまで発見の多い有意義な時間となりました。ありがとうございました。

Posted by shimaf at 08時23分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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